皆さんこんにちは!鍼灸師の芍薬です。

仕事で座りっぱなしのことが多いんですが、最近足がむくんでつらいんです・・・

その気持ち、よくわかります!
皆さんは「足のむくみ」に悩んだことはありますか?
立ちっぱなし、座りっぱなしの姿勢が多い方でむくみにお困りの方も多いのではないでしょうか?
今回は、足のむくみに関して東洋医学的に解説したいと思います!
むくみ=津液の停滞

東洋医学的に、むくみは身体の中に余分な水分「津液(しんえき)」が停滞していると考えます。
身体の循環が正常に機能しなかったり、湿度の高い場所に長時間いたりすると
体内の水をさばくことができずに一定の場所で滞ってしまいます。
湿気には「下注性(かちゅうせい)」といって身体の下部に留まる性質があるので、
湿気が溜まり過ぎると足がむくむのですね。
身体の中に水分が溜まる原因

なぜ身体に余分な水分が溜まるのですか?

東洋医学的に解説します!
脾の失調
大きな原因の一つが、東洋医学の消化器官である「脾」の失調によるもの。
脾や胃などの消化器官が弱ると、飲食物から得た水分を身体の中で正常に取り扱うことができなくなってしまいます。
また、脾は湿度に弱い臓腑でもあります。

東洋医学では、脾の性質を「喜燥悪湿(きそうおしつ)」という言葉で表します。
肺、腎の失調
身体の外に水を出す働きをもつ臓腑の「肺」と「腎」の失調もむくみの原因となります。
肺には呼吸を通して身体の中の水分を外に出す作用があるので、
風邪を引く等で肺を損傷すると、外に水分を運ぶ機能が低下するのでむくみに繋がります。
腎は身体の中の水分を尿に変化させるという、身体の水分代謝にとって重要な臓器ですね。
腎の機能が失調すると、下半身の冷え、腰のだるさ等と合わせて
下半身にむくみが起こりやすくなります。
東洋医学的にどう対処する?

むくみの原因は、脾、肺、腎の失調による水分代謝の低下だということはわかりました。でも具体的にどうしたらいいんですか?

日常生活でできることをお伝えしますね!
身体の循環を良くする
まずは身体の循環を良くすることが大切!
運動習慣がない方は軽いお散歩から運動を始めてみましょう。
また足を刺激することも循環を良くするのにとても大切。
私のおすすめは、昔なつかしい「竹ふみ」!
私は洗面所にこちら↓を置いて、歯磨き中に毎日足裏でコロコロしています。
足裏が刺激されてかなり気持ちいいです!
スキマ時間でサクッと健康習慣を取り入れることができますよ。
甘いものを食べ過ぎない
甘いものを食べ過ぎると身体の中に余分な水分を溜めこみやすくなります。

砂糖には、砂糖自体のグラム数の3~4倍の水分を引き込む性質があるんです。
現代の食事には、健康的に見える食品にも食べやすさを重視してかなり多くの甘味が添付されていることが多いです。
また、過剰な甘味は脾の機能を低下させてしまいます。
少しの甘味であれば脾の機能を助けてくれるので、甘いものが好きな方は量に注意しましょう!
水分の取り方に気を付ける

好きなモデルさんが1日に3リットル水を飲むと聞いて、頑張って水分を摂るようにしています。

3リットルは飲みすぎです!
1日2~3リットル水を飲むのが良い!という健康法を聞いたことはありますか?
芸能人やモデルさんは体系維持の為の運動や筋トレもたくさんしていることが多く、
汗や排せつなどで水分の代謝ができているようですが、
一般の方が水分をたくさん摂ることだけを真似してしまうと、
多くの場合水分過剰になってしまうようです。
脾は過剰な湿度が苦手なので、水を飲みすぎることで脾の機能が失調してしまう原因となります。
必要な水分量は一人ひとり異なります。

身体が「飲みたい」というサインを出しているのか、
「飲みたくない」と思っているのかを見極めることが大切です。
足のむくみに効くツボを押す
それではここで、むくみ対策のためのツボをご紹介します!
豊隆(ほうりゅう)

脾胃の弱りによるむくみにとても重要なツボです!
すねの外側、膝と外くるぶしのちょうど真ん中あたりにあります。
陰陵泉(いんりょうせん)

ここも脾の働きを助けて水の循環を促してくれるツボです。
足の内側、すねの骨(脛骨)の内側の曲がり角にあります。
身体の水分代謝を良くしよう!
今回はむくみについて東洋医学的に考えてみました。
身体の水分代謝を良くして、日々心地よく過ごしましょう!
皆さんのつらいむくみが少しでも楽になりますように。
どうぞお体を大切に、養生なさってください♪