熱が出やすくなるのはなぜ?東洋医学的に解説!

皆さんこんにちは、鍼灸師の芍薬です!

風邪を引いたわけでもないのに熱っぽいんです・・・

疲れが溜まると熱が出て困っています。

というお悩みをお持ちの方、いらっしゃるのではないでしょうか?

大事な用事が入っているのに、熱が出てボーっとしてしまう・・・

こんな状況、とても大変ですよね。

熱が出てしまう時、身体ではどのようなことが起こっているのでしょうか?

東洋医学的に解説したいと思います!

東洋医学で考える熱の原因

外邪の侵襲

いわゆる風邪を引いた時など、外からの影響で身体の熱が上がることです。

風邪だけでなく、寒さ(寒邪)や暑さや熱(熱邪、暑邪)を外から受けることにより起こります。

臓腑の異常

臓腑の失調により、寒熱のバランスが崩れた時にも熱が出ます。

熱の種類は大きく分けて以下の3つ。

実熱

ストレス過多や食べ過ぎ、お酒の飲みすぎなどにより身体に余分なものが発生して時間が経つと、

それが熱を持つようになります。

身体に余分な熱がこもることにより発熱します。

虚熱(陰虚による熱)

身体の陰陽のバランスを整える作用の低下や、

身体を冷やしてくれるはずの陰の成分(血や津液など)が少なくなってしまうことで、

相対的に熱が強くなる状態です。

こちらは実熱とは違って、必要なものが足りなくなることにより発熱します。

虚証と実証が混ざっている

実際には、実熱と虚熱の2つが複雑に入り混じっていることも多いです。

少しだけ専門的なお話

実熱と虚熱が入り混じる状態を虚実挟雑(きょじつきょうざつ)といいます。

例えば、肝と腎の陰虚が進むと肝の陽気を抑えることができなくなり

肝陽が過剰に亢進する「肝陽上亢(かんようじょうこう)」という状態になり、熱が出ます。

腎は水肝は木の性質を持っており、水が木を育てるという関係性ですね。

水が枯れると木も枯れてしまう・・・ということです。

芍薬
芍薬

自然界で起きていることが身体の中でも起こると考えるのが東洋医学の思想なのですね。

春は熱が出やすい季節!?

肝との関係

実は東洋医学的に、春は熱が出やすい季節と言えます。

春は東洋医学的に「木」の季節で、「肝」と関連しているのですが、

肝には「昇発(しょうはつ)」といって、気を上へ上へと運ぶ働きがあるのです。

春は生命活動が活発になり、体内の気も活発に動き始めますので、

肝の作用も活発になり、身体の中の気が上に昇りやすくなるということなのです。

熱が上に昇る

肝の気が高ぶると熱を発生し、体内に熱をこもらせる原因となります。

季節的にも温かさを増してきますよね。

熱自体に上へ昇る作用があることは、皆さん体感したことがあると思います。

芍薬
芍薬

エアコンで暖房をつけると、温かい空気は上へ溜まってしまって足元が寒いという経験をされたことはありませんか?

身体の中でも自然界と同じことが起こるのですね。

上に昇った熱が悪さをすると、発熱したり、めまいや目が紅く充血する、耳鳴りなどが起こります。

ストレスが熱を生み出す

春は進学、就職、転職、新しい出会い・・・春は新生活の始まる季節でもありますね。

嬉しいことであったとしても、環境の変化はストレスの原因となります。

春はストレスが増える時期でもあり、これが体内の熱を増加させる要因となります。

熱が出やすい時の東洋医学的な対処法は?

熱が出やすい時、東洋医学的にどのように対処すればよいのでしょうか?

しっかりと休息をとる

夜更かしを避け、しっかりと睡眠をとるために睡眠前のスマホの利用を控えたり、

部屋の電気を徐々に暗くする等、しっかりと休息をとれる環境を整えましょう。

辛い物、お酒は避ける

辛い物やお酒は身体の中に熱をこもらせます。

またタバコも熱を体内に取り込むことになるので避けたほうが良いでしょう。

余分な熱を身体に込めないことが大切です。

身体を潤す食材を取り入れる

梨やスイカ、きゅうり、トマトなどは身体に潤いをもたらしてくれます。

ベビーリーフなどの緑の濃い葉野菜を摂取することで、細胞にとって効率の良い水分摂取ができます。

積極的に取り入れるようにしましょう!

足のマッサージをする

熱が上に昇っていて足が冷たい場合、熱を下げるために足のマッサージを行うこともおすすめです。

足の裏にある「湧泉ゆうせんというツボは腎を補い、昇った熱を下げて体内の寒熱のバランスをとることが期待できます。

非常に強い効果を持つツボなので、優しく刺激してあげて下さいね。

身体の熱のバランスを整えよう!

いかがでしたでしょうか?

身体の熱のバランスを整えて元気に過ごしていきたいですね!

お身体を大切に、どうぞ養生なさって下さい♪

この記事が少しでもお役に立ちましたら幸いです!

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